とはいえ

帰宅。すこしぼうっとしていた。ふと目を上げると流しの上に猫。はやくえさくれよ、てな風情で。猫皿にえさを入れる。あせるでもなく、いやいやでもなく、ごくごく普通に食べ始めた。中休み。外に出て、たたきの上で寝転んでいる。おれも出てみる。なんとなく猫をなでる。パトラッシュがいなくても猫がいる。そんなことにやっと気がつく。やつはまたえさを食べに中へ、おれは湯に入りに出かける。鼻歌なんて歌いながら。