プロコフィエフ「ロミオとジュリエット」

今夜のNHKは英国ロイヤルバレエの「ロミオとジュリエット」、ジュリエットに吉田都
まだやっているけど、見ていない。
プロコフィエフの音楽は最高だし、吉田さんも立派なジュリエットを踊るだろうことは間違いない。でも、見ていない。
この作品にはマキューシオがいない。だから見る気になれないのだ。
なに言ってるんだ、マキューシオ役いるじゃないか。
そんなこと、知っている。第一、マキューシオがいなくては話が進まない。
だが、バレエ版ロミオとジュリエットにはぼくがだいすきなマキューシオはいない。
マキューシオ、彼は言葉の人。そして彼の言葉は、聞いた人に意味を伝えるよりも、聞いた人に笑顔を浮かべさせることを目的にしている。軽口の人、マキューシオ。彼は死の間際までギャグを飛ばしつづけた。
プロコフィエフの才気をもってしても言葉ぬきでマキューシオのキャラクターを描き出すことは不可能だった。
マキューシオのいないロミオとジュリエットは魅力半減。
そんなようなわけで、今夜のNHKは見ていない。